キッチンタイルとは?その基本と特徴
キッチンタイルは、キッチンの壁、床、天板などに用いられる耐久性の高い素材で、装飾性と実用性を兼ね備えています。タイルは水や汚れに強く、耐熱性も高いため、キッチンのような過酷な環境に最適です。また、多種多様なデザインと色、形状が揃っており、インテリアの一部としても重要な役割を果たします。キッチンタイルの選び方を理解することで、機能性とデザイン性を両立した理想のキッチン空間を作り上げることが期待できます。

キッチンに用いられるタイル
キッチンに用いられるタイルは1,000度〜1,200度以上の高温で焼き上げられているため、耐久性や耐火・耐熱性に優れています。デザイン面からもおしゃれなキッチンを実現したい場合に人気だったり、最近は長方形や正方形以外にもさまざまな形状が登場していることに加え、表面の凹凸の違いや焼成方法、釉薬の有無などにより、豊かなデザイン・カラーを生み出すことができます。
組み合わせ方によっても雰囲気が変わるので、自由度があり、キッチンをお気に入りのテイストに仕上げたい方々に、よく採用されています。

キッチンにおけるタイルの役割
キッチンタイルの主な役割は、壁や床を保護し、掃除のしやすさを向上させることです。特にキッチンの壁にタイルを貼ることで、調理中の油はねや水はねから壁を守ることができます。さらに、キッチン全体のデザインに統一感をもたらし、空間に個性を加えることができます。タイルの質感や色彩を利用して、モダンな雰囲気や温かみのある空間を演出することも可能です。

キッチンタイルの種類別特徴
キッチンタイルにはさまざまな種類があり、素材やデザインによって特性が異なります。ここでは、代表的なタイルの種類について解説します。
- モザイクタイル:小さなタイルを組み合わせたモザイクタイルは、細かいデザインが特徴で、キッチンにアクセントを加えるのに最適です。壁の一部やカウンターに使用すると、視覚的なインパクトを与えることができます。
- サブウェイタイル:ニューヨークの地下鉄で使われていたことから名付けられたサブウェイタイルは、シンプルでクラシックなデザインが特徴です。白を基調としたデザインが多く、どんなキッチンにもマッチします。最近ではカラーバリエーションも豊富で、異なる色を組み合わせることで、より洗練された空間を作り出すことができます。
- 大判タイル:一辺が60cm以上の大判タイルは、目地が少ないため掃除がしやすく、広々とした印象を与えます。モダンでスタイリッシュなキッチンを目指す方におすすめです。
- レンガ調タイル:レンガの質感を再現したタイルで、自然で温かみのある空間を演出します。本当のレンガは吸水率も高く汚れがとれない素材なのですが「レンガ調」タイルを選ぶことで取り入れることが可能なデザインに。
タイルの素材と選び方
キッチンタイルは、その素材によっても選び方が異なります。以下に、主な素材とその特徴を紹介します。
- 陶器質タイル:吸水性があり、比較的柔らかい素材。デザインのバリエーションが豊富で発色が良く、装飾性に優れています。キッチンでは掃除がしやすい施釉タイルを選ぶのがおすすめです。
- 磁器質タイル:吸水性がほとんどなく、非常に硬く耐久性があります。キッチンの床など、耐久性が求められる場所に最適です。また磁器質床タイルのほとんどは壁に転用可能です。
- ガラス質タイル:光を通す透明感のあるタイルで、キッチンを明るくする効果があります。デザイン性が高く、壁面に使用されることが多いです。
施工場所別のタイル選び
キッチンタイルは、施工する場所に応じて選ぶ必要があります。以下では、キッチンの各場所に最適なタイルを紹介します。
- キッチン壁
キッチンの壁に貼るタイルは、メンテナンス性が重要です。サブウェイタイルや最近では比較的大きいサイズが人気で、これらのタイルはデザイン性も高く、キッチン全体を引き立てる役割を果たします。オープンキッチンではダイニングやリビングのインテリアとの相性が重要です。 - キッチン天板
耐熱性と耐水性にすぐれたタイルを天板に使用することで掃除もしやすく、より高級感が増します。石目調の大判タイルが人気で、海外風のカントリーキッチンを演出することが可能です。 - キッチン床
キッチンの床は、耐久性と清掃のしやすさが求められます。磁器質タイルやレンガ調タイルがよく使われており、特に磁器質タイルは傷がつきにくく、長期間使用しても美しさを保つことができます。ただし、冬場に冷たくなることがあるため、床暖房との併用も検討すると良いでしょう。
タイルでよりおしゃれなキッチンを作る方法
- 掃除がしやすいタイルを選ぶ
コンロやシンクの周りなど、油はねや水はねが想定される部分には汚れを落としやすい丈夫なタイルを選ぶ必要があります。釉薬が施された磁器製のタイルやガラス製のタイルなどが特におすすめです。
磁器製タイルもガラス製タイルも、どちらも耐久性が高く表面がツルツルとしたタイルであるため油汚れや水汚れに強く、ふき取るだけで簡単にお掃除が可能です。また、その機能性の高さから人気が高く、色やデザインが豊富なタイルでもあるため、好みに合わせておしゃれなタイルを選ぶことができます。

- キッチンの雰囲気に合わせて選ぶ
キッチン全体のバランスを見てタイルを選びます。
派手なカラーのキッチンや装飾性の高いキッチンに合わせる場合は、主張の強すぎないシンプルな色やデザインのタイルがおすすめです。白いタイルを使用すれば、キッチン本体の印象とケンカせずに清潔感のあるキッチンに仕上げることができます。
逆に、シンプルな色とデザインをしたキッチンに合わせるなら、空間のアクセントになるようなあざやかな色のタイルや、目を惹く柄や形状のタイルを採用するのもおすすめ。タイルの組み合わせ次第で自分だけの個性的なキッチンが実現可能です。
ワンランク上のキッチンタイル術
よく導入されるのは壁で、特にコンロ前の壁に貼っておくと、揚げ物や色の濃いソースなどを作る時にも安心。また、面積の広い壁は、インテリアとしても重要な場所です。壁に施すタイルの種類や色は、キッチン全体の雰囲気をつくる土台ともいえますが、壁に貼るだけではなく、天板や腰板にもタイルを取り入れるとさらにおしゃれになります。

最新トレンドとおすすめデザイン
2024年のキッチンタイルのトレンドには、自然素材風のタイルやモノクロームタイル、パターンタイルなどが挙げられます。これらのデザインは、キッチン空間に新しい風を吹き込み、個性的で洗練された空間を作り出します。
- 自然素材風タイル:木目調や石目調のタイルは、ナチュラルな雰囲気を演出しつつ、耐久性にも優れています。特に、木目調タイルは温かみのあるデザインが特徴で、石目調タイルは高級感を加えます。
- モノクロームタイル:シンプルな白や黒のタイルは、モダンで洗練された印象を与えます。白いタイルは空間を明るく見せ、黒いタイルはシックでスタイリッシュな雰囲気を作り出します。これらを組み合わせることで、コントラストのある魅力的なデザインが完成します。
- パターンタイル:幾何学模様やアート風のデザインタイルは、キッチンに個性を加えるために使用されます。特に、バックグラウンドやカウンターの一部にパターンタイルを使用すると、視覚的なアクセントとなり、空間に活気をもたらします。
tilesがおすすめするスタイル別キッチンタイル事例集
落ち着いたトーンのシックなインテリア:https://tiles.hiratatile.co.jp/case/11632
現代にほんのりレトロ感:https://tiles.hiratatile.co.jp/case/9261
クラフトワークを丁寧に活かしたアトリエのような住まい:https://tiles.hiratatile.co.jp/case/9155
キッチンタイルのお手入れとメンテナンス
タイルは耐久性が高い一方で、定期的なお手入れが重要です。日常的には、中性洗剤と柔らかい布でタイル表面を拭き取るだけで十分です。特に、キッチンでは油汚れが付きやすいため、汚れが硬化する前にこまめに掃除を行うことが大切です。目地の部分には歯ブラシなどを使用し、細かい部分までしっかりと清掃することで、長期間美しい状態を保つことができます。
また、キッチンタイルには防汚目地材を使用することで、汚れが付きにくくなり、掃除の手間を減らすことができます。特に、調理スペース周辺のタイルには、このような機能性の高い材料を選ぶと良いでしょう。
まとめ
キッチンタイルは、キッチンの機能性とデザイン性を向上させる重要な要素です。タイルの種類や素材、施工場所に合わせた適切な選び方をすることで、理想的なキッチン空間を作り上げることができます。また、最新のトレンドを取り入れることで、個性あふれるスタイリッシュなキッチンを演出することができます。定期的なメンテナンスとお手入れも忘れず、長く美しいキッチンを保ちましょう。


