デザインとタイルについての考察1-2
~タイルがもたらす重厚感とインクジェット~

 

 

壁紙や塗り壁と異なり、タイルは一枚一枚“厚み”と“重み”をそなえた素材です。

一度壁に張るとその厚みは本来見えないはずですが、

人の目は繊細にそれを“厚い”もの“重い”ものとして認識し、

空間にどっしりとした重厚感や奥行きを感じ取ります。

 

さらに、光によって陰影や反射を変えるタイルは、

照明計画と相まって、空間に多様な表情を添えてくれます。

 

 

 

タイルを床に配置することで空間の重心が下方向となり、

安定感のある落ち着いた雰囲気の空気感に仕立ててくれます。

(施工タイル)MANO by BISCUIT

 

 

 

 

最近の住宅設計ではキッチンが主役の空間が増えてきています。

キッチンバックに凹凸のあるタイルや本物の素材感や経年変化が味わいとなる

クラフトタイルを取り入れることで上質な空間演出が叶います。

(施工タイル)BICOTTURA by BISCUIT

 

 

 

 

 

 

伝統的なクラフトや天然の建築素材としての魅力だけでなく、タイルもまた、

最先端のプロダクトデザインと同じように日進月歩で技術革新が進んでいます。

本物と見分けがつかないほど高精細に石や木などの異素材を再現し、

その表現力は今も年々向上しています。

 

 

 

現代では採掘が難しい稀少な石も、インクジェット技術で高精細に再現。

天然石ではつくれない意匠も自在に表現。

 

 

本物の天然木では消耗の激しい水まわりや耐火性を求められるキッチンなどに、

タイルの耐久性と重厚感が価値を発揮。

 

 

伝統的な技法が求められるデザインタイルも、インクジェットで表現可能。

コストを抑えながら安定供給できるメリットも。

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