建築デザインにおいて、実は、狭い空間こそ満足度を高めるポイントになります。
そこには、暮らす人の好きなものや世界観を思いきり詰め込むことができ、
床面積では表せない奥行きや、ゆたかな気分を育んでくれます。
狭小空間にこだわる利点は、家づくり全体の予算への影響は小さく抑えながらも、
大きな満足を得られることにあります。
他の素材と比べて面積あたりの費用が高額になりがちなタイルも、
効果的に用いれば少量でも空間の質を引き上げ、部屋の景色を変えていきます。
キッチンや洗面室、トイレなど、生活のなかで
毎日使う場所こそ、日々の満足感を左右しやすい。
狭小空間は、誰かと過ごすよりも1人で居る時間が長いため、
空間のディテールを感じやすい。
リビングのような広い空間にも“ニッチ”と呼ばれる小さなスペースで、
好きな素材や小物を選ぶ楽しみを。
外壁のような大きな面積を持つ要素も、エントランスのような
目に留まりやすい場所を工夫すれば効果的。