ニュアンスを含んだ絶妙な色合い、
ひとつひとつ釉薬を手がけすることで生まれる奥行きのあるムラ……。
「Raujolles」は、まるでアートピースのような佇まいを持つ美しいタイルです。
このタイルを手がける工房は、フランス南部の地、ミヨーでオーナーをはじめ7名の職人たちが、
190年以上にわたり受け継がれてきた製法を守りながら、人々の心に訴えかけるタイルをつくり続けています。
原料となるのは、工房の近郊で採れる良質な土。
この土を使い、タイルの原料づくりから成形、乾燥、施釉、焼成に至るまで、すべての工程を工房内で行っています。
現在、多くのタイルメーカーにおいて分業化が進むなか、
その日の気候や天候によってタイルの品質や仕上がりが大きく左右されるため、
目が行き届いた丁寧なものづくりを徹底しているのです。
「Raujolles」で特に目を引くのは、フランスならではの洗練された色使いです。
この発色を際立たせるために、あらかじめ焼成した素地に手作業で色釉薬をかけ、
再び焼成するという、非常に手間のかかる製法を採用しています。
そうすることで、自然で味わいのあるムラが生まれ、
深みのある表情をつくり出すことができるのです。
彼らがつくるタイルは、ルーブル美術館をはじめとする歴史的建造物、
国内外のヴィラや邸宅など、数多くの優れた建築に採用されています。
卓越した感性と技が光る彼らのものづくりは、
世界で活躍する数多くの著名な建築家やインテリアデザイナーを魅了しているのです。