用途別 タイルの種類と選び方
– 内装編 –

一般的に「タイル」とは石や粘土からなる生地を高温で焼成し、建物の内装や外壁を覆う陶磁器製の建材のことを指しています。仕上げ材の一つとしてタイルは装飾としての役割でも発展し、陶磁器製に限らずガラス製、石材製など建築物を覆う建材を広義に捉えてタイルと呼ぶようになりました。

今回はインテリアにおいて使われるタイルを分類、それぞれの特徴や注意点などをご案内いたします。

内装タイルの種類

◎陶磁器タイル(セラミック)

最も一般的なタイルです。セラミックは基本的に1,200℃以上の高温で焼成されており、非常に耐久性が高い建材と言われています。経年劣化が小さく、長く建物を保護する役割があります。

◎ガラスタイル

比較的小さなピースで構成されるモザイクタイルに多く使われています。ガラスならではの透明感や光を反射するような特性から装飾的に使われることが多くあります。焼き物には無い発色や質感があり、高級感を出すような演出によく活用されます。

◎石材タイル

大理石など天然の石材を仕上げ材としたタイル。小さなモザイクタイルから少し大きなサイズまでバリエーションが豊富にあります。石材は加工性が良く、角を丸めたり表面に模様を施したりとバリエーションが楽しめます。立体的な形状などデザインに自由度があるのも石材の特徴です。

◎内装タイルの役割とメリット

タイルはその耐久性と清掃性が良いことから住宅の水回りなどで良く使われる仕上げ材です。特に内装においてはキッチンや洗面、浴室などお手入れが頻繁に必要な個所には最適な建材です。タイルにはそれぞれのシーンによって選ぶポイントがありますので是非参考にしてみてください。

また「外装用壁タイル」のほとんどは内装に使うことができます。レンガなどブリック系をインテリアに盛り込んだ演出も人気の使い方です。

◎おすすめの内壁タイルデザインとカラー

タイルの役割は機能面だけではなく、インテリアのデザインとしても大きく関わってきます。意匠的な部分では色合いや柄も非常に重要なポイントですが、タイルは他の仕上げ材と違って「素材感」や「重量感」があるのも特徴です。タイルと言う素材を使って、やきものとしての温かさや重厚感を演出してみては如何でしょうか。

キッチンタイル

◎キッチンタイルの選び方

キッチンの壁タイルではコンロ周りとそれ以外で汚れや清掃性に対する対策の強度が異なります。一般的にコンロ周りでは油跳ねなど汚れが付いても落としやすいタイルを選択することが重要。タイルの表面が釉薬で覆われた「施釉タイル」や平滑な面状を選ぶのがお薦めです。

◎キッチンの美観を高めるタイルデザイン

オープンキッチンではキッチンはリビング・ダイニングの一部でもあります。全体のインテリアとの相性もとても大切です。タイルは張り方も変えられることも醍醐味の一つ。目地を揃えたりずらしたり、また縦横の組合せもスペースに合わせてアレンジをお楽しみください。

キッチンについてのタイル選定ポイントは別の記事でも詳しくご紹介しています。

⇒タイルの特徴を知り、キッチンをお気に入りの場所に。

洗面タイル

最近は洗面スペースへのこだわりが高まっています。洗面室は家族全員が必ず毎日滞在する場所。ここでの満足度は暮らしの充実感を高める重要なポイントになっています。また、洗面スペースにおけるタイルの施工範囲は小さいケースも多くあります。またここでは高価なタイルで壁一面は予算的に難しくても、ミラー下の僅かなスペースであれば思い切って選べるかも。

玄関タイル

住まいの印象を大きく左右する玄関。内装とも外装とも言える場所ではどのような選択が必要なのかポイントを絞ってご案内致します。

 

◎玄関に適したタイルの選び方

玄関と言ってもマンションと一戸建てでは少し環境が異なるため選定ポイントが変わります。そのポイントは「防滑性能」が必要かどうか。

一般的にマンション、特に水を引き込まない内廊下での玄関では滑りを気にせず内装用も選択可能です。逆に水を引き込む可能性がある戸建の玄関では安全性から外装用床タイルを選択することが基本となります。

◎玄関に適したタイルの選び方

玄関のタイルで重要なのは「サイズ感」。玄関スペースの幅、奥行きなど広さによってどのサイズを選択すると美しいかを検討する必要があります。最近では大判タイルが人気ですが玄関など限られたスペースでは300mm角や300x600mm角などのサイズの方が上手く仕上がるケースも。

玄関スペースにおけるタイルの割り付け方法や防滑性能についての説明はこちら別の記事で詳しく解説しています。

さりげなく素敵に、玄関を彩る

 

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