平田タイルが定期的に刊行しているタイルの情報誌、aiu vol.3では、焼きものを手がけるアーティストを訪ねました。
WEB上では誌面で紹介しきれなかった情報を映像とともにご紹介します。
崔 聡子さん、蔵原 智子さんによる陶芸作家ユニット、Satoko +Sai + Tomoko Kuraharaさんのアトリエを訪ね、取材させていただいた際に感じたのは、焼きものを多角的な視野で捉えられている点でした。創り上げるものの形態やアーティストとしてのスタイル1つに絞ることなく、焼きものが出来上がるまでのプロセスを純粋に楽しんでいることが非常に良く伝わります。
釉薬の量や種類、配合を少しずつ変えたり、焼きものを創造する中でのプロセスの一つひとつに、組み合わせの新しさを見つけていきます。上の写真は2人でアイディアを出し合いたくさん貯まったテストピース。
シルクスクリーンをコラージュさせ創られる作品は柔らかなトーンや雰囲気を持ち、風景や人の記憶など視覚的には一瞬の儚げな情報を、印象深く焼きものに遺しています。
平面の写真を立体の焼きものに転写することで手触りや形も作品の一部となる。風景が場所を伝える情報というより、ぼんやりと抽象的になることで用途を限定せず、使用する人が用途を想像できる余白が残されている。
焼きものを記憶を遺すメディアとして扱う崔さんと蔵原さん。視覚的な情報以上に奥行きのあるお二人の世界観が焼きものを通して深く伝わりました。
取材協力:Satoko Sai + Tomoko Kurahara
写真・映像:森田 友希 編集:古川 真由子
aiuは、タイルや素材の原点にある「焼きもの」のいろはを学んだり、
まつわる様々な景色を旅しながら、その素晴らしさをご紹介していく新たな情報ツールです。
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